30)スペイン病棟の“怪”!

      ーーー ちょっと心配、でも安心(?)のスペイン!ーーー 

 

 

いやはや、今回の手術は大事件(?)でした。 彼女の食欲は何週間もゼロに等しく、 

そのうち水まで喉を通らなくなってしまったのです。よく見れば腸が外に飛び出し、 

まったく機能しなくなっているではありませんか。 これはヤバいと救急車を呼んで、 

 

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       ともかくも、近くの病院に担ぎ込まれたのでした。 

 

もちろんすぐさま手術室に直行して、オペが行われました。約2時間の大手術の後は、 

いわゆる集中治療室に入れられて数々の機器に囲まれたその姿に、こっちの方が生きた 

心地がしませんでした。 

 

さらに何故かその数日後、もう一回手術をしなければならないとのこと。またまた手術 

室に、そして再びあの集中治療室に舞い戻ったのです。 

 

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              やっぱりスペインはヤバイ!? 

 

と覚悟を決めていたところ、幸運にもその後の経過はなんとか順調で、約3週間後には 

退院でき、ほっと一息をつきました。ビックリすることに、スペイン、とくにここカタ 

ルーニャの医療や手術の技術は、世界最先端だというではありませんか。(マサカ!) 

 

 

 

             ◎ 集中治療室にて 

 

それはともかく、先ずは二回お世話になったこの特別室についてレポートしましょう。 

 

危険な状態の患者だけが収容される集中治療室は、緊迫した空気に包まれていました。 

10床だけのベッドに看護士は十数人。夜間もいつも6~7人は徹夜で常駐してくれて 

いつも病人の状態に気を使い、一日に何回も丁寧に身体を拭いてくれたり寝具を変えて 

くれたりと、ほんとうに親身になって看護に当たってくれたのです。 

 

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  でも、こんな素晴らしいスペイン人がいたのか、と思ったのもつかの間! 

 

       その期待は、次々にくつがえされていったのです。 

 

私たちが病室でちょっと大きな声を出すと「もっと静かにしてね!」と注意していた 

彼女たちが、夜中に「ガハハ!」と大声で笑ってみたり、歌を歌い出してみたり・・。 

 

ちょっと頼みたいことがあるのに誰もいないので、一体どこかとアチコチ探してみると 

なんと端っこの小さな部屋に隠れて、みんなでパーティー中。お菓子や飲み物を、パク 

パク、ゴクゴク、そして例のごとくペチャクチャしゃべりまくっているのでした。 

 

その後これが上部にバレ、彼らは新しい上司にこっぴどく叱りつけられていましたが、 

その二日後にはすっかり元の木阿弥。夜毎の談笑会は楽しく続けられていきました。 

 

 

  ところで、集中治療室は可能な限り無菌状態に保たれなくてはなりません。 

 

ですから身内のものが会いにいけるのは約一時間程、それも入室前に殺菌された前掛け 

を身にまとい、靴の裏を粘着カーペットにこすりつけ、両手は特別な洗剤でよーく洗う 

ことが義務づけられています。当然といえば当然のこと、私もちゃんと守りました。 

 

 でもよく見ていると、医師や看護士たちはほとんどやってないじゃないですか! 

 

そうなんです。外から帰って来て、何もせずにズカズカと治療室に入っていくのです。 

もしかするとトイレから帰っても、そのままなんカイナ! それってヤバくない~?? 

 

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               ◎ 病棟にて 

 

さて集中治療が終わると、次は普通の病室に移されますが、これがまた奇々怪々!! 

今度は一転して、面会は24時間いつでもオーケーとなります、深夜でもですよっ! 

 

ホントの話、この病院は誰でも入れるのです。 入館時のチェックは全くありません。 

各病棟のドアだって、だーれも見ちゃいません。あんまり心配なので看護士に尋ねると 

「あー、私たちがいつも見張ってるから大丈夫よ!」と胸を張りますが、一度だって 

入り口に目を凝らしてる姿を見たことはありません。 

 

 

患者の中にはお年寄りも多く、もしかすると虎の子の現金をベッド脇に置いているかも 

しれないじゃないですか? 現に私が薬局から買って来た患者用のスペシャル腹巻きは 

いつのまにか無くなってしまったんですから・・・。 

 

その上ですよ! 若い女の子なんかは、無防備状態で寝ていたら、何をされるかわから 

ないじゃないですか? いえいえ、これはホンの老婆心、いや老爺心でーーす! 

 

 

              ◎ 強引なケツロン 

 

             でもね、そうは言っても、 

 

         一切の治療が、ナント、全額無料なんです! 

 

いろいろあっても私たちは親切で気のつく(?)医師や看護士さんに心から感謝!! 

 

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だってこの間の治療費は完璧にタダ、薬局で買ったわずかなもの以外は、一銭のお金も 

使っていないのです。これにはビックリ! 保険料だってほとんど払ってないのです。 

 

この間インターネットに、盲腸の手術にアメリカでは200万円、日本でも40万円も 

かかると書かれていました。えーっ、ウソ~~~ッ、なんて素晴らしい国スペイン!! 

(なんでもこの医療制度はあのフランコ総統の残したもので、ヨーロッパ一だとか) 

 

 

       ちょっと心配、でも、とっても安心のスペイン(?) 

 

          オーレ、ビーバ、エスパ~~ニャ!! 

 

 

 

   ーー次回は、「ひとのものは、オレのもの?」をお送りする予定ですーー 

                ♣    ♣ 

 

 

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