29)私たちの飛行機になにをするのよっ!
= これぞ楽しきお子ちゃま社会! =
子供は日本では、時には“ガキ(餓鬼)”などと呼ばれ、程度が低く、思索力がなく、
騒がしく・・・と、いわば人間以前の動物みたいな扱いを受けたりしていません?
いつまで子供みたいなことやってるの、早くオトナになりなさい!?
そういや、ボクも何回そう言われたことか。その度に、ケナゲに「早く大きくなって、
立派な大人になりたい!」と考えたものでした・・、へへ、これは真っ赤なウソです!
でも、そう考えた素晴らしい人たちも、きっと沢山いるはずです。
つまり日本では、子供はまだ未成熟、その後教育を受けることで少しずつ思考や感覚が
成長してゆき、二十歳で成人する。でもそのあともさらに自分を高めて、歳を取るごと
に理想的な人間の姿に近づいて行く、と考えられていますよね。
でもスペインは全く違うんです!
彼らは、いつまでも子供のままでいたい、と考えているようにしか思えないのです。
ここカタルーニャでは、6月末のほぼ夏至の日に、サンジョアンのお祭りがあります。
この日は街中で花火や爆竹を鳴らして夏の訪れを祝います。それはウルサいのなんの!
人々が行き交う歩道の真ん中で、バンバーン! 車が通行する道路上で、ボカーン!!
そればかりか、その辺の木のかけらや古い家具を交差点に積み上げて、火をつけちゃう
のです。炎は何メートルも高く燃え上がり危険この上もありません。そのため車はその
まわりをオロオロしながら走り抜けて行きます。なんという無謀なお祭りでしょう。
その首謀者は、なんと、れっきとした大人たち。みんながみんな、目を輝かせ、興奮
しきっちゃってるんですから、もう手におえません! 道端で爆竹を鳴らしてたのも、
よく見れば、子供より大人たちの方がズッとズッと楽しんでいるようでした。
そういえば、あのビリヤードのバールでは、こんなこともありましたっけ。
すぐ近くに陣取った2~3家族の合同連隊。その子供たちが紙飛行機を作って、飛ばし
始めました。飛行機は時々、私たちのテーブルやビリヤード台の上に着陸したり、背中
に命中したりします。でもそのつど拾って、彼らに返してあげていました。
(でも一度も、ありがとうの言葉はなし)
しかしそのうちアルコールがすすんできた大人たちが、一緒になって次々に紙飛行機を
製造し、飛ばすようになったのです。私たちはまるで空襲のまっただ中にいるようで、
さすがに腹が立ってきて、テーブルに飛んで来た戦闘機を手で払いのけてやりました。
すると、またまた母親がやって来たかと思うと、
「私たちの飛行機になにをするのよっ!」
と、ノタマワッタのです。
父親たちは酔っぱらっていても、母親たちはシラフ。彼女たちはただただ「自分の
子供たちはいつでもどこでも主役なんだ!」と思っているのでしょう。もちろん、
分別のある大人の行動など頭になく、きっと自分たちも子供以上に天真爛漫に生き
たいと思っているのでしょう。
いい歳して、いつまでも甘いもの食べてるのも、子供の証拠かな?(こりゃ失敬!)
(もちろん全てのスペイン人がそうではありません、念のため!)
バルセロナの街のあちこちには、さまざまな楽器を演奏する人々がいます。そして、
ちょっと楽しい音楽が聞こえると、そのまわりでは早速、大の大人が踊り出すのです。
お父ちゃんにお母ちゃん、おじいちゃんにおばあちゃん、それはそれは楽しそうです。
恥ずかしいとか、大人げないとか、お目汚しとか、そんなことゼーンゼン考えません!
なーるほど、スペイン人は騒がしいはずだ。
そういや日本語じゃ、「オトナシイ」を“大人しい”って書くんだっけなー!!
ーー次回は、「スペイン病棟の“怪”!」をお送りする予定ですーー
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