33)教育の決定的なチガイ!

     ーーー 「きっと、偉い人になるんですよっ!」 ーーー 

 

 

私は日本で、子供たちを学校に行かせない方がいいと、親子さんに提言してきました。 

とくに日本の大学は殆ど意味がないこと、それに小中学校などの義務教育というのも、 

決して行かなければならないギムなのではないということも、お話ししてきました。 

 

しかし世の親たちは高いお金を払って、まるでそれが当たり前のように子供たちを学校 

や予備校、進学塾に通わせ、あわよくば東大に入って欲しいと願っているようです。 

 

 

そう日本には東京大学を頂点にしたピラミッドが歴然と存在し、子供たちは幼い時から 

わけもわからずに、人生の将来を決める人生レースを競わされているのです。 

 

 

      でもここスペイン(ヨーロッパ全体?)は、違うんです。 

 

ホーキとカゴを持って道路のゴミを拾い集める清掃人でも、オジさんオバさんとともに 

沢山の若いお兄ちゃんやお姉ちゃんがせっせと働いていますし、市場などの肉屋さん 

魚屋さんでも、うら若き女性が血だらけになって肉や魚を捌いているのです。 

 

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先日あるレストランで忙しそうなウエイターを手伝うつもりでテーブルを移動させて 

あげました。すると彼は私に厳しい口調で「あなたはウェイターなのか?」と問い 

つめてきました。 まさにその通り、私は彼の仕事を勝手に奪ってしまったのです。 

 

明らかに彼らは自分の仕事に誇りを持ち、けっして卑しい職業だとか恥ずかしいなど 

とは思っていません。逆にそう思ってしまうこっちの方が恥ずかしくなるほどです。 

 

 

      人の仕事に上下の隔てはない、ということなのでしょう。 

 

 

だからスペインの若者に将来の志向を聞いてみても、答えは千差万別。花屋に鍵屋に、 

バスや電車の運転手、機械の修理工、・・、そう私たちの子供の頃の夢そのものです。 

 

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ちなみにあるスペイン人は、ここで一番収入の多いのは各種機械や設備の修理工だと 

教えてくれました。たしかにちょっと水道管が壊れたら、見るだけで一万円。直したら 

その何倍ものべらぼうな料金を払わされるのですから。 

 

 

また知り合いのスペインの女の子は、ある時カジノで働きたいと思いつき、そうとう 

勉強して、実際にディーラーになりました。すると、両親は早速そのカジノに見学に 

行って、柱のかげから娘の晴れ姿を誇らしげに眺めていたのでした。 

 

その彼女が今度はバーテンダーになりたいと言い出した時も、彼らはそれを私達に嬉し 

そうに話し、いそいそと彼女の就職が決まったレストランに出かけて行きました。 

その後彼女は毎日カクテルの学校に通い、近く一流のテクニックを学ぶため日本に留学 

するそうです。ご両親もさぞや喜んでいることでしょう。 

 

親や先生はいつも子供たちの意思を尊重します。たとえそれが何であれ(犯罪は別?) 

彼らの気持ちを第一に考えて、心から応援するようなのです。 

 

 

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         そう、いつも主役は本人の心なのです。 

 

 

一方の日本人はどうでしょう? 小さい時から親や先生にいわれ続ける言葉、「きっと 

偉い人になるんですよっ!」・・。その偉い人の中に、ゴミの清掃人や肉屋さんや 

魚屋さんが入っているでしょうか。もしかするとそれは、高学歴、高収入の政治家や 

会社経営者、有名作家や芸術家、科学者だけを指しているのではないでしょうか。 

 

名刺を受け取ってまず見るのはその人の肩書きだったり、服装や話し方で教養や収入を 

はかったり。その人の人間性が二の次におかれてしまうことも、少なくありません。 

 

 

           〈ちょっとマジメに結論!〉 

 

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常に人を上下関係で捉えようとする日本の社会、たしかにそこには良い面もあります。 

でもそれは極めてまれな特殊社会です。職業や学歴にとらわれず、今を生きる人と人が 

まっすぐに向かい合う世界の現状をしっかり受け止めなければ、私たち日本民族は、 

いつまでも彼らと対等に話しができなくなってしまうのでは?・・、ナンチャッテ! 

 

 

 

  ーー次回は、「教育の決定的なチガイ(続編)」をお送りする予定ですーー 

 

                ♣    ♣ 

 

 

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