34)「成績はいいけど、ボクには君の姿が見えない。 君は一体どこに居るんだい?」
= 教育の決定的なチガイ(続編) =
アメリカの有名な大学に、一人の日本人留学生がいたそうです。彼は超マジメで、日夜勉学に勤しみ、成績はいつもトップクラス。今回も最高点をとりました。そして、その数日後、大学教授から職員室に呼び出されたのでした。
きっとお褒めの言葉を頂けるに違いない!・・・、そう考えて、彼はウキウキしながら出かけて行ったのですが、教授は開口一番、こう言ったのです。
「成績はいいんだけど、ボクには君の姿が見えないんだ。
君は一体、どこに居るんだい?」
日本ではちょっと考えにくいことですが、この教授の言いたいことは、自分達の講義をしっかり書きとめ、理解し、脳に焼き付けること、だけが学びではない。 生徒自身が自らの考え方を持ちそれを講義の内容とぶつけ合うことで、初めて真の学習ができる!
とまあ、そんなふうに考えたのではないか、と私には思えるのです。
私たちの国には伝統的な“徒弟制度”というものがあります。したがって、親方の一挙手一投足をそのままコピーし実践していく、いわば“修行”こそが、学びの方法だと考えがちです。でも欧米の学びは、どうもそれとはかなり違うもののようなのです。
航空機の発達などで、年々広がる国際化の流れ。今や多くの若者たちが、世界各国の大学で学ぶようになりました。ここバルセロナの大学や各種学校でも、日本人の姿を見かけることは少なくなくなりました。
世界最高峰といわれるイギリスのケンブリッジやオックスフォード大学も、例外ではありません。恵まれた日本人家庭の子供たちが、我も我もと押しかけているのだとか。
そして彼らはきわめて真面目に毎日授業に出席し、先生の話を聞き、しっかりとノートを取って、試験にも良い成績を残しているそうです。
ところがそんな日本人学生に、ツカツカと教授が近づき、
「すまないが君、今すぐ教室から出て行ってくれないか!」
と、退出を促すことが少なからず起っているようなのです。 当の日本人学生たちが、何がどうしたのか意味が分からず戸惑っていると、教授はこう言うのです。
「だって君は一度も質問したことがない、それでは何も学べない!」
私もまったくそう思います。先生から答えを教えてもらうことが、学ぶことや、大学に行く目的ではないはずです。だいいち世の中に正解はありません。そう、どんな教授だって、間違っているかもしれないのです。
残念ながら欧米でも近ごろ正解は一つという教え方が増えているようです。
けれども、
私たちは決してロボットでも、サイボーグでもない、みんな違った人間なのです。
学ぶとは、みんな違った人々が真実を求めて意見をぶつけ合うこと。 そして一番大切なのは、「それは何?」や「一体何故なのか?」などの“疑問”を持つことです。だって、だれも正解を知らないのだから・・、ダカラ、本当のこと(真実)に向かって考え続けるしかないのです。
・・アレ、今回もやたらマジメ?、失礼いたしましたっ!
ーー次回は、「西欧人と日本人の起源!?」をお送りする予定ですーー
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