２４）えっ、観客を映すだけのサッカー中継！？
＝ とんでも、スポーツ中継！！ ＝
スペイン・サッカー界は今年も新しいシーズンに突入。あのメッシはバルサを去り寂しく
なりましたが、相変わらず応援にセイを出すサッカー症候群の脳天気スペイン人たち。
よーし、今年も行くぞっ！
とバルサファンたちも意気軒昂。仕事もそっちのけで（いつものこと）、暇さえあれば
職場でバールで乗り物の中で、口角泡を飛ばしてワヤワヤと盛り上がっちゃってます。
まったく「それしか知らないの？」という程、サッカー××の一つ覚えなんですから！
（資料写真が古くてしゅいまシェーン！！）
ところが・・、そのゲームがほとんどテレビで見られないのです。
もちろん、有料放送はあります。でも今庶民に経済危機の中でメチャ高い視聴料を払う
余裕はありません。で、無料テレビはというと、試合直前まで競技場から生中継をして
いて、ゲームが始まったとたん画面を切り替え、見ている人たちを写すばかり・・・。
そんなわけで我々貧しき民は、ヤケッパチで近くのバールに出かけビール代やコーヒー
代を払って押し合いへし合いの中で、泣く泣くサッカー観戦をすることになるのです。
でもこれはオカシイ！！
電波は国民みんなのものじゃないの？
だって日本では、電波の送信システムは政府が税金で集めたお金を使い、すべての国民
のために建設したもの。だから国民にはスポーツのメインゲームを見る権利があると、
言われていませんでした？ たしかボクは、ＮＨＫではそう教わったつもりです。
でもここでは、すべて金、金、金！ お金を払わなければ、何にも見せてくれない！
なぜか公共的視点がスポッと抜けてるんです。交通や医療は整ってるのに、ナンデ～？
それだけじゃありません、その放送の中味がトンデモナイのです。
バールに行くこともできずラジオにかじりついてるボクにとって、それは致命的です！
ただでさえ饒舌なスペイン人ですから、そりゃもうシャベリまくってくれるのですが、
その中味は世間話やら冗談やらばかり。肝心のゲーム内容は、さっぱりわかりません。
今どっちが攻め込んでいて、どのエリアなのか、誰がボールを持っているのか？？
・・にはタマに触れるだけで、長々と無意味な掛け合いが続き、イライラするばかり、
そのうえ一体、いま何対何でどっちが勝っているのかさえ、時々しか言わないのです。
「１分に１回は得点経過を言いなさい！」、ＮＨＫじゃそう習ったんだけどね～。
彼らがきっちり仕事をするのは、ゴールの時だけの
大絶叫！！
グォウ、ウォウーウォウーウォウーウォーーーオル！
だとか、
ゴル、ゴル、ゴル、ゴル、ゴル、ゴーーーーール！
メッシ、メッシ、メッシ、メッシ、メッシ～～！！
だとか。
もうイイというくらい何度も同じフレーズの繰り返し。ほんま、ヤカマシイっつーの！
ところが一方で、相手チームのゴールは、
・・・・、ゴル、・・・・。
の一言だけ。これじゃ、ワカンナイってーの！！
けれども、「いくらなんでも、これはマズイでしょ？ 放送は公正中立じゃないとね」
と思わず憤慨してクラスの生徒たちに問いかけてみると、なんと、返ってきた彼らの
答えにはビックリしたじゃーありませんか！！
「公正中立？ そんなもの放送じゃないよ！」
アレまあ～、スペイン人は食事の偏食ばかりか、スポーツ中継でも偏向ぎみなようで、
片方に味方した放送でなければ、ちっとも面白くないんだそうです。
いやはや、日本とスペインはホンマに違いまんな～！
ーー次回は「それでも演技してるつもり？」をお送りする予定ですーー
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